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『相続土地国庫帰属制度』私の土地も対象ですか?

公開日:2023年2月21日
更新日:2023年8月3日

香川県高松市ひろせ司法書士事務所です。

相続土地国庫帰属制度についての研修講師をすることになり、相続土地国庫帰属制度について調べまくっています(笑)

令和5年2月8日に相続土地国庫帰属制度について、法務省から通達がでました。
あわせて申請の手引きやパンフレットなどが公開されています。
これで手数料以外の情報はほぼ出そろった感じですね。本日は令和5年2月21日

相続した不要な土地、国が引き取ります。
法務省のポスター

←の画像をクリックすると法務省のHPに移動します。

最近の法務省の広報はすごいです。めちゃくちゃわかりやすい。
相続土地国庫帰属法について詳しく知りたい方は是非ご覧ください。

さて、「相続した不要な土地」と言ってもどんな土地でも引き取ってもらえるわけではありません。

本日は、「具体的にどのような土地が相続土地国庫帰属制度の対象になるのか」をお伝えしたいと思います。

目次
1.相続土地国庫帰属の承認申請ができる人
2.国庫帰属ができない土地の要件
3.本日のまとめ

1.相続土地国庫帰属の承認申請ができる人

(1)相続又は相続人への遺贈により土地の所有権を取得した人

☑「相続又は相続人への遺贈」なので買った土地や贈与でもらった土地などはNGです。
自分で買っておいて、今更いらないとは言えないという事でしょう。
なお、遺贈は相続人に対するものに限ります。
☑また、「土地」なので「建物」は対象外です。

(2)相続などにより共有持分を取得した人と土地を共有している人

??ちょっとわかりにくいですね

共有地の相続土地国庫帰属の承認申請は共有者全員で行う必要があります。
相続・遺贈により土地の共有持分を取得した人」と「相続・遺贈以外の原因で土地の共有持分を取得した人」が共同で承認申請を行う場合は、売買など相続・遺贈以外の原因で共有持分を取得した人であっても相続土地国庫帰属の承認申請をすることができます。

共有地のケースだと、法人であっても申請人となることが可能です。

2.国庫帰属ができない土地の要件

国庫帰属ができない土地として、そもそも承認申請の要件を満たさない土地審査の結果、承認できない土地があります。

(1)申請ができない土地

以下の要件に該当すると、そもそも申請することが認められません。

①建物がある土地
②抵当権などの担保権が設定されている土地
③通路など他人による使用が予定される土地
 通路、墓地内の土地、境内地、水道用地・用悪水路・ため池
④土壌が汚染されている土地
境界が明らかでない土地、所有権や境界について争いがある土地

これらの中では、特に⑤の境界が明らかでない土地が悩ましいですね。どの程度であれば境界が明らかと言えるのか??

(2)帰属の承認がされない土地

以下の要件に該当すると、審査の段階で不承認となります。

①危険な崖があり、管理に費用がかかるもの(勾配30度以上、高さ5メートル以上)
②土地の通常の管理・処分を阻害する工作物、車両、樹木などが地上にある土地
③除去しなければ土地の通常の管理・処分をすることができない有体物が地下にある土地(産業廃棄物、浄化槽、井戸など)
④土地を管理・処分するために隣の土地の所有者等とのトラブルを解決しなければならない土地(袋地である、不法占拠者がいる。など)
⑤そのほか、通常の管理・処分をするために追加の費用や労力がかかる土地(土砂崩れの危険性があるなど)

3.本日のまとめ

☑相続土地国庫帰属の承認申請の承認申請ができるのは、基本的に「相続」と「遺贈」により所有権を取得した相続人。ただし共有地の場合は例外あり。

☑どんな土地でも引き取ってもらえるわけではない。そもそも建物はNG

現実に国に引き取ってほしいというニーズが高そうなのが農地と山林です。
農地や山林を国庫帰属させる場合に障害になりそうなのが「境界が明らかでない土地」という要件です。どの程度であれば境界が明らかと言えるのか?ある程度イメージ出来たのでまた機会を改めてお伝えしたいと思います。

こちらの記事でも相続土地国庫帰属制度について解説しています。ぜひご覧ください。

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