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相続した山林や農地、場所がわからない。どうやって調べる?

公開日:2026年11月4日
更新日:2026年10月27日

相続の相談なら香川県高松市の「ひろせ司法書士法人」司法書士・行政書士の廣瀬修一です!

前回は、「実家以外にも親の土地があるらしいけれど、詳しいことはわからない」という場合に、固定資産税の通知書や名寄帳などから不動産を調べる方法をご紹介しました。

→ 実家以外にも土地がある? 親が残した不動産の調べ方

ところが、調べて地番がわかっても、次のところで困ることがあります。

「土地があることはわかった。でも、これって現地のどこにあるの?」

農地や山林では、実際にこうしたことが少なくありません。書類は残っていても、場所を知っていたのは親だけだった、ということもあります。

今回は、その土地が現地のどこにあるのか、当事務所で行っている調べ方をご紹介します。

1.地番がわかっても、地図ですぐに見つかるとは限らない

登記事項証明書や固定資産税の資料には、土地の所在地や「地番」が記載されています。

ただ、その地番をGoogleマップなどに入力しても、目的の土地が表示されるとは限りません。

特に農地や山林は、近くに建物や目印が少なく、「このあたりだとは思うけれど、どの土地だろう」と迷うことがあります。

そんなときは、一つの地図だけで探そうとせず、複数の資料を照らし合わせていきます。

2.まずは公図で、対象の土地を確認

当事務所では、まず法務局の公図などで、対象となる地番の土地を確認します。

公図には、土地の区画や地番が記載されています。対象の土地だけを見るのではなく、周囲の土地や道路、水路との位置関係も確認します。

例えば、次のような点が手がかりになります。

  • 道路のどちら側にあるか
  • 水路に接しているか
  • 周囲の土地がどのように並んでいるか
  • 特徴的な形の区画がないか

ただし、公図には古いものもあり、土地の形や位置関係が現地と正確に一致しない場合があります。

公図で地番を見つけることと、現地の場所を特定することは、同じではありません。

3.GoogleマップやMAPPLE、航空写真と見比べる

次に、Googleマップや「MAPPLE法務局地図ビューア」などを使って、対象の土地が現地のどのあたりにあるのかを調べます。

MAPPLE法務局地図ビューアは、公開されている登記所備付地図データを、地図に重ねて確認できるサービスです。対象の土地と周辺の道路などとの位置関係を調べる手がかりになります。

→ MAPPLE法務局地図ビューアの紹介ページ(マップルラボ)

さらに、Googleマップの航空写真なども使い、公図に描かれた道路の曲がり方、水路の位置、田畑の並び方と見比べていきます。

「この曲がった道が、公図のこの道路ではないか」
「この水路沿いに並んでいる田んぼではないか」

このように、複数の資料を照らし合わせながら、場所を絞り込みます。

ただし、土地や図面の状況によっては、こうしたサービスを使っても場所を特定できないことがあります。また、画面上で確認できる線だけで、現地の境界を判断することはできません。

地番を入力して一度で見つけるというより、複数の資料を見比べながら探していく地道な作業です。

4.「場所」がわかっても、「境界」までわかるとは限らない

農地は航空写真で区画が見えることもありますが、山林は一面が木々に覆われ、現地の様子がほとんどわかりません。公図の道が消失していたり、昔と状況が変わっていることもよくあります。

また、仮におおよその場所が見当づいたとしても、『そこがどこからどこまで自分の土地なのか(境界)』まではわかりません。 航空写真に写っている畦や木々の切れ目が、そのまま法的な境界線とは限らないためです。

まずはおおよその場所を知りたいのか、それとも売却などのために正確な範囲まで確定させたいのかによって、必要な対応は変わってきます。

境界の確認や測量が必要な場合には、土地家屋調査士などへの相談を検討することになります。

5.わかったことを整理する

調べた結果は、地番のわかる資料と地図を一緒に保管しておくと、後から確認しやすくなります。

その際は、次のように、どこまで確認できたかを記録しておきましょう。

  • 公図と航空写真を照らし合わせて、場所の見当がついた
  • 地元の方に、おおよその場所を教えてもらった
  • 現地には行ったが、隣の土地との境界はわからなかった

「おそらくここ」という情報が、いつの間にか確定した情報として伝わってしまわないことが大切です。

親御さんなど、土地を知っている方に話を聞ける場合には、地図を一緒に見ながら確認し、目印や聞いた内容を残しておくことも役に立ちます。

6.場所がわからない段階でも、ご相談ください

最初からご家族だけで現地を探し当てる必要はありません。

まずは、登記事項証明書や固定資産税の資料などを確認し、「地番はわかる」「市町村だけわかる」「親から聞いたことがある」といった手がかりを整理してみてください。

ひろせ司法書士法人では、公図や地図などをもとに、わかることと、さらに調査が必要なことを整理します。現地の調査や境界の確認が必要な場合は、専門家との連携も含めて進め方を考えます。

→ 相続人・相続財産の調査について詳しくはこちら

土地の場所がわかると、次に「使う予定のない土地を、これからどうするか」という問題が出てきます。

次回は、「子どもに残したくない」というご相談に対し、売却や贈与、相続土地国庫帰属制度などを、どのような順番で検討しているかをご紹介します。

7.相続した農地・山林で困ったときに

「親がどんな土地を持っていたかわからない」
「地番はわかったけれど、場所がわからない」
「使わない土地を、子どもに残す前に手放したい」

こうしたお悩みについて、3回に分けてご紹介しています。気になる記事からお読みください。

この記事を監修・担当した専門家

司法書士廣瀬修一 (保有資格中小企業診断士、土地家屋調査士、行政書士、AFP)

代表司法書士  廣瀬修一

農地や山林は、地番がわかっても現地の場所がすぐにはわからないことがあります。私たちも公図や地図、航空写真を見比べながら、地道に手がかりを探しています。お手元の資料だけではわからなくても、まずはご相談ください。何がわかっていて、どんな調査が必要かを一緒に整理しましょう。

保有資格

  • 司法書士
  • 行政書士